|
バリを世界に紹介した男
|
|
|
小川 忠 国際交流基金職員
|
|
|
■おがわ ただし
1959年生まれ。早稲田大学教育学部卒業。1982年国際交流基金入社。89年から93年まで同基金ジャカルタ日本文化センター駐在員。最近、日本インドネシア文化交流最前線の体験をもとに『インドネシア―多民族国家の模索』(岩波新書)を著す。 |
|
|
インドネシアが誇る国際リゾート、バリ島。今年も世界各国から様々な階層の観光客がこの島に足を踏み入れた。「神々の島」「祭りと芸能の地」「地上最後の楽園」。こうしたバリ・イメージに支えられて現在の観光産業の隆盛がある。バリの観光ブームは、実は70-80年代に始まった話ではない。第2次世界大戦前の30年代にも、ちょっとした観光ブームがあり、島はチャーリー・チャップリンなど欧米の著名人たちを迎え入れた。文明に疲れ南海の楽園を求めてバリを訪れる欧米人の間で、必ず話題になる一人の芸術家がいた。ドイツ人の画家・音楽家ウォルター・シュピース。彼の周囲に集った一流の芸術家を通じて、芸能の島などのバリ・イメージはこの時期から世界に流布していった。シュピースの解説でバリの文化に触れた人々は魔法にかかったようにバリに魅せられた。 |
|
|
[BACK]
|
|